膝の痛みにはグルコサミンが効くってホント？！

「膝の痛みにグルコサミン」などと言われる有名な成分ですが、その働きやメカニズムについてはあまり知らない方も多いのではないでしょうか？
実のところ、「グルコサミンはあまり膝に効果がない」という意見も多いようです。果たして信じて良いのかどうか…グルコサミンの膝への効果をじっくりみていきましょう。

グルコサミンの膝への効果

グルコサミンの主な働きとして、以下の2つの効果が言われています。

1：軟骨の摩擦を抑制する働き
摩擦を抑制する働きをすることで、関節痛や変形性関節症の痛みや腫れを緩和する効果が見込めると言われています。

2：軟骨を強化する働き
グルコサミンに関する研究が進み、軟骨の代謝を調節して軟骨修復を促す働きがあることが分かってきました。さらに、軟骨でクッションの役割をして刺激から関節を守る「プロテオグリカン」の原料にもなります。結論として、傷つきやすい膝軟骨を強化するのにふさわしい成分として注目されています。

この他にも消炎作用もあることから、関節痛などの軽減に役立てる方も多いです。

実は膝の痛みに効果なし？グルコサミンの問題点

膝に効果が期待できそうなグルコサミンですが、一方で「効果がない」と断言する医師も多いようです。一体どういうことなのか、グルコサミンの問題点を見ていきましょう。

◇グルコサミンは軟骨成分の原料の1部でしかない
グルコサミンは、コンドロイチンやヒアルロン酸とともに、軟骨弾力をつくる成分「プロテオグリカン」の原料の1つになります。グルコサミンだけでなく、他の成分も一緒に摂取しないと、効果はあまり見込めなさそうですね。

◇経口摂取したグルコサミンが、膝にそのまま有効成分として働くか分からない
経口摂取した食品やサプリの成分は胃で消化、分解されて腸で吸収が行われ、血液と一緒に全身に行き渡ります。ここからが問題視されているポイントになります。そうして分解されたグルコサミンの成分が膝に集まって、分解される前のグルコサミンとして、又は何等かの形でグルコサミンに再編されて膝に届くのでしょうか？実際にそうした過程を辿るのはほんの少し、と言われています。

実際はどうなの？グルコサミンの口コミから効果を検証

プロテオグリカンの原料となる、グルコサミン・コンドロイチン・ヒアルロン酸をセットで配合したサプリが沢山販売されています。口コミを見てみると、効果がないという医師も多い一方で、効果を実感している方も多くおられるのがわかります。

また、2001 年 Lancet という海外の有名な医学雑誌には「グルコサミン硫酸1500mg を含む製剤を 1 日 1 回 3 年間内服したところ、膝関節の隙間が 0.07mm 増加し変形性膝関節症の症状の評価が 24.3%改善したという報告」が掲載されています。ただし、その後に反対意見の論文も出ているので、まだまだ効果を断言するのは難しそうです。

膝痛にグルコサミンは効果があるか（PDF）

グルコサミンに疑問を感じたら、「非変性2型コラーゲン」・「プロテオグリカン」がおススメ！

グルコサミン以上に注目されている、新登場！2つのサプリ成分をご紹介します。

非変性2型コラーゲン

変性2型コラーゲンは軟骨成分の20％以上を占め、軟骨の強度やハリをキープする働きがあります。
経口摂取した場合、軟骨成分そのものなので分解されにくく、ある程度の大きさのコラーゲン分子のまま、腸管に届き認識・吸収される特性を持ちます。

ハーバードおよびヒューストン両大学が変形性関節症患者や関節リウマチ患者へのヒト臨床試験では、変形性関節症を持つ52名の被験者に90日間経口摂してもらった結果、痛みやこわばりが明らかに軽減し、日常の活動機能への支障が軽減するなど、摂取前との有意差が認められ、広くその効果が知られるようになりました。今一番の注目成分です！

◇プロテオグリカン
少し前までは、プロテオグリカンの抽出技術が追い付かず、高値で取引されていましたが、最近では技術も向上し、手軽な価格で簡単に手に入るようになりました。吸収率の良さで期待されています。
例えば、グルコサミンは、ヒアルロン酸やコンドロイチンと結びつかないと、膝の痛みに有効なプロテオグリカンになれません。
分解されて、さらに合体して再編されて…と、その工程を考えると、非効率的とも言えます。

そこで今注目されているのが「プロテオグリカン」のサプリです。軟骨成分の1部そのものの成分なので、そのままの形で小腸からスムーズに体に吸収されやすいことが分かっています。血液に入り込んだあとに、どんな過程で膝に届くかはまだ研究されていますが、それでも、グルコサミン・コンドロイチン・ヒアルロン酸を摂取するよりは、効率的と考えられています。

「非変性2型コラーゲン」と「プロテオグリカン」が含まれているサプリがお勧め！

「非変性2型コラーゲン」と「プロテオグリカン」を含むサプリメントには夫々の成分を単独配合した物と両方の成分を含む物の二種類があるようです。折角ならば両方ともに配合された物をおすすします。

サプリ徹底比較
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■まとめ
グルコサミンはコンドロイチンやヒアルロン酸と合体して、軟骨成分「プロテオグリカン」になることから、単体での摂取はあまり期待できなさそうですね。
また、どんなに頑張っても保健機能食品としてのくくりなので、やはり効果を断言するのは難しいところです。

最近では、プロテオグリカンそのものや、軟骨成分の多くを占める非変性2型コラーゲンが注目されています。
グルコサミンの効果に疑問を感じ始めているならば、新たな注目成分を試してみても良いかも知れません。

どれもサプリでしかありませんが、効果を感じる方が多いのも事実です。
健康的な生活をベースに、上手にグルコサミン、プロテオグリカンなどのサプリを膝の痛み対策に役だてて行きたいものですね。