日常の疲れからくる一時的な関節痛は、ダメージを受けた1箇所だけが痛くなり、温めたり薬を飲んだりすることで改善されます。
しかし、病気が隠れている場合は、セルフケアだけでは治療ができず、徐々に症状が進行してしまいます。
いつもの痛みと様子が違う、と感じたら、すぐに病院に行くようにしましょう。
加齢や関節の使いすぎが原因で起こる病気に変形性関節症があります。悪化すると関節が変形してしまい、二度と元には戻らなくなってしまいます。初期症状は普通の関節痛とほとんど変わらないため、見逃してしまうこともあるので注意が必要です。
最初のうちは湿布や飲み薬などで症状が緩和しますが、一時的に痛みが引くだけで、根本的な解決にはなっていません。慢性的な痛みが続くようなら、医療機関を受診しましょう。
膠原病は自己免疫疾患の疾患です。この病気になると、本来であれば菌やウイルスから身体を守る役目を持つ免疫が、自分の細胞を攻撃してしまう状態になります。
特徴としては、関節や筋肉の痛みやしびれのほかに、微熱やだるさなど、風邪のような症状が出ます。
風邪で関節痛が起こっている時は、薬や休養をしっかり取れば1週間以内にほとんど回復します。
それ以上経っても治らない、それどころかますます症状が強くなる場合は、膠原病の可能性がありますので、専門医に相談しましょう。
この疾患は進行が早いため、できるだけ早く発見することがとても大切です。
骨肉腫は骨に悪性の腫瘍ができる疾患で、膝や肩などの軽い痛みから始まります。
患者の年代は5歳くらいの子供から20代前半が圧倒的に多く、全体の60%以上を占めます。悪化すると骨だけでなく、肺などの内蔵にも転移してしまうことがあります。
今よりも医療が発達する前は、症状が出ている腕や足の切断手術しか治療方法がありませんでした。現在では抗がん剤が普及したため、患者の生存率も格段に上がっています。しかし、進行が早い病気なので、早い段階で治療を開始することが重要です。若いからといって安心せず、痛みが強くなっていると感じたらすぐに病院へ行きましょう。
変形性関節症、膠原病、骨肉腫の原因は、どれもはっきりとはわかっていません。どのような体質、生活習慣であっても、発症してしまう危険性があるということです。しっかり治療するためには早期発見が重要です。痛みを感じたら軽視せず、病気の可能性がないかをしっかりチェックしましょう。